かごしま国体開幕 奄美など県内各地で33競技 鹿児島市で総合開会式

2023年10月08日

スポーツ

かごしま国体総合開会式で笑顔で入場行進する鹿児島県選手団=7日、鹿児島市の白波スタジアム

特別国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)の総合開会式が7日、鹿児島市の白波スタジアムで行われ、本大会が開幕した。新型コロナウイルスの影響で3年延期された今大会の会期内実施競技は、奄美の2市町を含む県内23市町で正式32競技と特別1競技がある。奄美では国体初開催。今年は奄美群島が米軍統治下から日本に復帰後70年の節目に当たることから、奄美での実施競技には「奄美群島日本復帰70周年記念」の冠称が付く。大会は17日までの11日間。8日は天城町でのトライアスロンなど16競技があり、各地で熱戦を繰り広げる。

鹿児島県での国体開催は1972年の「太陽国体」以来51年ぶり2回目。日本スポーツ協会によると、選手や監督、役員・顧問の参加は会期前実施競技を含め全体で2万3368人。鹿児島県選手団は1002人で、地元開催での天皇杯・皇后杯獲得を目指す。

総合開会式で塩田康一知事は「コロナ禍からの再生と飛躍を象徴する大会として、夢と感動をもたらす素晴らしい大会になることを祈念する」と述べ、大会の開会を宣言した。

式には天皇、皇后両陛下が出席され、沖永良部島などで生産されたスプレーギクで飾り付けたロイヤルボックスから式典を観覧。天皇陛下は奄美の復帰記念にも触れ「大変意義のある年に開催される特別国民体育大会が、皆さんの心に残る実り多い大会となることを期待します」と述べた。

奄美群島など県内を巡ってつないだ炬火(きょか)の入場・点火後、下原卓朗選手(ウエイトリフティング、さつま町出身)と大山藍選手(陸上、鹿児島市出身)が「競技ができる感謝と、感動を呼ぶフェアプレーの下、最後まで全力を尽くし競技することを誓う」と力強く選手宣誓した。

オープニングプログラムと式典前演技には、小学生から一般まで県内の約2400人が出演。歴史や自然、文化など多彩な鹿児島の魅力を踊りや歌で表現した。航空自衛隊の「ブルーインパルス」による祝賀飛行もあった。

「特別国体」としての開催は1973年に日本復帰直後の沖縄県で行った「若夏国体」以来。2024年開催の第78回大会からは「国民スポーツ大会」に名称変更するため、今大会は国民体育大会として実施する最後の大会となる。